消耗品費の購入と仕訳

消耗品費の具体例

消耗品費は、次の費用の支出に伴う仕訳を行う際の勘定科目です。
法定耐用年数が1年未満か、または取得価額が10万円未満の物品の購入費で、具体例としては次の物が有ります。

最も多いのが文房具、名刺、帳票、コピー用紙、封筒及び伝票等の事務用品。その他に、プリンターインク、電池、電球、延長コード等の備品、ガソリン代、ロッカー、黒板、ホワイトボード、机、椅子、パソコンやパソコン周辺機器等の什器、お茶などです。車やパソコン等も取得価額が10万円未満の場合は含まれます。

また、10万円以上30万円未満の物品の場合は、特例で消耗品費で経費処理する方法も有りますが、資産計上して期末に減価償却で処理する方法を推奨します。
※ガソリン代は、車両費、燃料費の科目がある場合は、車両費、燃料費の科目を使用します。
※「事務用品費」や「備品」の勘定科目がある場合は、適宜使い分けて下さい。

消耗品の購入方法と仕訳

消耗品は、最寄のスーパー、家電量販店、文具店及びコンビニ等で購入するのが一般的で、高額商品及びまとめ買いする場合はネットショップから購入することが多いと思われます。

商品代金の支払は、小額な物はもっぱら現金、多少高額になってくると口座振込及びクレジットカードでの決済も増えてくると思われますので、現金の場合、振込の場合及びクレジットカードの場合に分けて記載します。

現金で購入した場合

家電量販店でコピー用紙を400円で購入し、現金を支払った場合の仕訳は次の通りです。1件のみの場合は出金伝票を起票します。

勘定科目 支払先 摘要 金額
消耗品費  ○○カメラ  コピー用紙購入 400円

同じ日に複数の商品を別々の場所で事業用口座を決済口座とするデビッドカードで購入した場合は振替伝票を起票します。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
1,200円 消耗品費 ○○カメラでインク購入 普通預金 4,400円
 3,200円 消耗品費 △△電気でSDカード購入
4,400円 合計 4,400円

ネットショップの通販で購入した場合

ネットショップでインクジェットプリンターを25,000円で購入し送料1,500円と合わせて26,500円を、販売店の口座に現金振込で支払った。現金振込に手数料540円を要した。

ネットショップでプリンター購入時の振替伝票

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 消耗品費 ○○.comでプリンター購入 現金 27,040円
1.500円 荷造運賃 プリンター購入分送料
540円 支払手数料 △△B/K振込手数料
27,040円 合計 27,040円

なお、代金を支払った時点で商品が手元に有りませんので、プリンター代と送料の合計26,500円を前払金で振替伝票で起票、振込手数料を出金伝票で起票し、商品が届いた段階で消耗品費と荷造運賃で仕訳して起票する方法もあります。

プリンター代金を支払った時の出金伝票

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
26,500円 前払金 ○○.comでプリンター購入 現金 27,040円
540円 支払手数料 △△B/K振込手数料
27,040円 合計 27,040円

商品が届いたときの振替伝票

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 消耗品費 ○○.comプリンター購入 前払金 26,500円
 1,500円  荷造運賃 プリンター送料
26,500円 合計 26,500円

銀行口座から振込した場合の仕訳

ネットバンキングに対応している口座から振り込んだり、ATMでキャッシュカードを使って振込んだ場合の仕訳は次の通り、「貸方科目」は現金ではなく、普通預金となります。「振込手数料」の科目を設定している場合は、「支払手数料」では無く「振込手数料」で仕訳して下さい。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 消耗品費 ○○.comプリンター購入 普通預金 26,790円
 1,250円  荷造運賃 プリンター送料
 540円   支払手数料 振込手数料 ○○銀行
26,790円 合計 26,790円

ネットショップの通販で購入して前払金で仕訳する場合

上記の取引で、最も望ましいのは商品が到着するまでは「前払金」で計上し、商品到着後に消耗品費に振り替える方法です。上記仕訳でも青色申告65万円控除に影響は有りません。なお、期末月に注文して年内に商品が届かない場合は下記の仕訳で行って下さい。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
26,250円 前払金 ○○.comプリンター購入 普通預金 26,790円
540円 支払手数料 振込手数料 ○○銀行
26,790円 合計 26,790円

商品が到着したら次の通り仕訳して起票します。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 消耗品費 ○○.comプリンター購入 前払金 26,250円
1,250円   荷造運賃 配送料
26,250円 合計 26,250円

クレジットカードで支払った場合の仕訳

事業主個人のクレジットカードで決済した場合

事業主個人のクレジットカードで仕入れ代金の決済を行った場合は、事業主から出資を受けたことになりますので、以下の通りとなります。また、カード会社への支払い代金を事業主に返金した場合は伝票を起票する必要が有ります。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 消耗品費 インクジェットプリンタ 事業主借 25,000円
 ○○カメラ 新宿支店
25,000円 合計 25,000円

事業主にクレジット代金を支払った場合の起票例です。

勘定科目 支払先 摘要 金額
事業主借  事業主  ○/○クレカ決済 25,000円

事業用のクレジットカードで決済した場合

事業用のクレジットカードで仕入れ代金を決済した場合の仕訳でです。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 消耗品費 プリンター購入 未払金 25,000円
 ○○カメラ 池袋本店
25,000円 合計 25,000円

クレジットカードの代金を口座振替で支払った場合の仕訳です。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 未払金  ○/○クレカ利用分 普通預金 25,000円
26,000円 合計 26,000円

クレジットカードの代金支払い時に手数料が付加されていた場合の仕訳は次の通りです。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
25,000円 未払金  ○/○クレカ利用分 普通預金 26,000円
 1,000円  支払手数料 クレカ手数料○○カード
26,000円 合計 26,000円

消耗品費の期末・期首処理

失念しがちですが、期末に未使用のプリンターインク、コピー用紙、伝票等の消耗品がある場合は、一旦消耗品費として経費処理した物を資産として振替える必要があります。

厳密には全ての未使用の消耗品になりますが、総額が少額なら特段問題になることは無いと思われますが、振替処理をしなければ経費が過剰に計上されたままですので所得が過少申告されていることになります。せどりの場合は、CDケース、DVDケースやOPP袋をまとめ買いした在庫、伝票が多量にある場合は必要です。

期末の振替処理

期末に、販売用商品と同じように棚卸を行い「消耗品」として資産計上します。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
74,000円 消耗品  消耗品期末振替処理 消耗品費 74,000円
74,000円 合計 74,000円

明細を振替伝票の裏面に添付すると便利です。

期首の振替処理

期末に「消耗品」として資産計上した仕訳を費用に戻します。この仕訳で新しい期の経費となります。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
74000円 消耗品費  消耗品期首振替処理 消耗品 74,000円
74,000円 合計 74,000円

期首に振替をせずに使用する都度「消耗品費」として仕分けする方法も有りますが、雑多な物を個別に都度仕訳するのは難しく、一括して「消耗品費」に振替えた方が楽です。